ニット修理技術の極み

ニット修理の代表的な穴開きの修理の中には、脇から糸がとれず、また他の糸で修理するのも困難なケースが多々あります。
そんな時、「段消し」という修理方法があります。「段消し」と言っても、ただ単に、穴が開いた分の段を消すのではなく、全体のバランスを考え、丁寧に穴の開いた部分周辺の糸をとり、取った糸で編み直す方法です。

より繊細な神経を使う　熟練の技術者にしかできない高度な修理方法です。修理前の画像と修理後の画像をご覧いただくと、ご理解いただけると存じます。

このニットの場合、全体がゴム編みなので、より難しかったです。このように、編み方によっても修理の困難さが違ってきます。
「段消し」の修理後は、一段　段がなくなっているのが、おわかりいただけますでしょうか。大変繊細で難しく高度な修理方法です。